« 寝耳に雪 | Main | 古田応援歌プロジェクト »

September 23, 2004

音のないプレイ

楽器を始めた頃は1分1秒を惜しんで楽器に触り、音を出しつづけた経験は誰しもあるに違いない。ショー・ウインドウに飾ってあった楽器を毎日見つづけて、おこづかいが貯まるのを待ってから買ったのであればなおさらだろう。寝る時も枕元に置いていたいぐらいに愛着を持たれる楽器も幸せだと思う。

熟考して買っただけに楽器は大事にしている。叩いているから乱暴に扱ってるように見えるかもしれないが、打楽器を叩くのは宿命だから仕方ない(笑)。また乱暴に片付けているように見えるかもしれないが、時間の制約上いたしかたないこともあるのだ(苦笑)。それだけに自分の楽器を勝手に使われると、実は腹が立つ。他人の持ち物を使う以上一言理を入れるのが最も基本的な礼儀だと思うのだが、勝手に持っていって使う人がままいたりするのだ。そういう意識の低さは残念でならない。

よく見かける光景だが、アマチュア・バンドなどの練習ではスタジオで楽器を出すなり弾き出してボーカルなどをほったらかし、なかなかリハーサルが始められない場合も少なくない。もちろん普段家で楽器を扱えないからという部分も大きいし、それだけ楽器で音を出したいという欲求も強いのであろう。だが、リハーサル・スタジオに入るということはメンバーと時間を共有している場でもあるので、それを念頭に置いた上で、セットアップして腕を慣らしたところで無駄な音をやめることも必要のような気がする。

普通プレイというのは音を出していることを指しているが、「音がある」のは「音がない」状態ととの対比で浮き出てくるものだと思っている。気づかれにくいことだが、「音がない」状態は「音がある」と表裏一体なのだ。

曲中でのべつくまなく叩くのもいいのだが、必要のない部分ではばっさり何もやらない方が曲がよくなる場合もある。なにがなんでも音を埋めるよりは、何も叩かないプレイの方が曲を生かすことがあることを知っておいておいて損はない。

私は、ポップス系におけるパーカッションは(曲にもよるが)基本的に無くても曲は一応成立すると思っている。そしてパーカッションが入って曲が悪くなるのでは問題外、入っても変わらないのであれば入る必要はないだろう。入って良くなったという効果があって、初めて入る意義があると思う。

休符についての話は、またいずれ別の機会に。

|

« 寝耳に雪 | Main | 古田応援歌プロジェクト »

Comments

弾きすぎと叩きすぎいうのは、その通りだと思います。
プロの世界でも、非常に多いことです。
聴衆から見たら凄くテクニックがあるように思われますが、それよりも余分に弾かない、叩かないことも音楽です。

友達のライブのときに、ベースのマーカス・ミラーが遊びにきて
弾きましたが、実にシンプルでどっしりとしたリズムでした。
余計なことは弾きませんね!

よく手が動くことを上手い人だと勘違いする人は、結構多いですね
サンタパパさんはなかなか音楽の本質を捕らえられてる人ですね!
又お邪魔します!

Posted by: 山元洋介 | September 24, 2004 at 00:56

この度はリンクしていただきありがとうございます。

今回の記事には、激しく同意致します。
私もパーカッションパートって、バンドの中では無くても音楽は成り立つ、つまりは『飾り』なのだと思っています。

飾りが目立ち過ぎてはいけないのですが、分かりつつもついつい、叩き過ぎてしまいます。
貧乏性なのか、同じやるなら叩かな損損!そんな一面がプレイ中に顔を覗かせます。

修行が足らんです。

Posted by: conper | September 24, 2004 at 08:36

> 山元洋介さま

>>よく手が動くことを上手い人だと勘違いする人は、結構多いですね

私もそういう人が多いのを非常に感じるんですよ。若いドラマーとかでリズムを崩してまで手数の多いフィル・インを入れようとしている人なんか見ると、本末転倒であることに早く気づいて欲しいなと思ってしまいます。


マーカス・ミラーを間近で見たんですか!いいですね!うらやましいです。

Posted by: サンタパパ | September 25, 2004 at 00:31

>conperさま

私も結構貧乏性ですよ(笑)。文章もそうなんですけど、短く分かりやすい言葉で本質を突くのが一番説得力があるのですが、それがどれだけ難しいことか(泣)。

昨年からは年もとってきたことですし、「縁側の日なたで茶をすすっているようなわびさびのパーカッションを目指す」と言ってますが、誰も信じてくれません(笑)。まだまだ、修行が足らんです。

Posted by: サンタパパ | September 25, 2004 at 00:38

> スタジオで楽器を出すなり弾き出してボーカルなどをほったらかし、

ご、ごめんなさい。深く反省しております。

Posted by: ひづくり | September 26, 2004 at 00:12

>ひづくりさま

こらこら(^^;。そこで自分でやってもないことを言わんといてんか(^^;。紳士で知られてるひづくりさまではないですか。
ご訪問、ありがとうございます。あいかわらず突っ込みアシストの腕は衰えてないようで、嬉しいです(謎)。

Posted by: サンタパパ | September 26, 2004 at 01:04

サンタパパさま

いきなりの訪問、失礼いたしました。

手がよく動くベース弾きほど、どこにビートがあるんだかよくわからない、という失態をやらかすような気がします。見た目(聞いた耳?)は派手でステージ映えはしますけど、ベースとしては大失敗じゃないかなと。

いや、自分がヘタクソな言い訳をするわけではありませんが(って、言い訳にしか聞こえんが(苦笑))、出るところは出る、引っ込むところは引っ込む、タメる、引っ張る、ナマる、....こういうことがきちんとできるようになりたいと思って幾星霜、大して変わらんなぁ....トホホ。

無音と言えば、エンディングの途中から拍手ってのも勘弁してほしいなぁと思うのは、プレイヤーのワガママなんでしょうかね?「まだ、終わってねぇーんだよっ!」みたいな。あれは「とっととヤメロ!」という、ブーイングの上品な一形態ではないかと時に思ったりなんかします。

ってぇことで、機会がありましたらまた使ってやってください。社会復帰してかなりになるため鈍りまくってますので、相当のリハビリが必要ですけど。

Posted by: ひづくり | September 26, 2004 at 17:02

>ひづくりさま

プレイは別として、年を取ってきてから出るところは出るてきました(←何か違う)。

ブーイングっちゅうことはないでしょうけど、プレイヤーとしてはたしかに私にもそういう部分はあります。あと、たまにまったく納得いかない時に盛大な拍手をもらうと自分に腹立たしいです(苦笑)。自分も拍手する側でもあるので、見ていて素直にいい時は大きく、だめな時は気を入れずに拍手する方ですね。見ている人は十人十色でそれぞれ自分の基準をもっているでしょうし。

学生時代、カリスマックスというプログレッシブ・ロックの影響をうけたオリジナル曲中心のバンド(当時はキーボード)をやっていましたが、観客がどこが終わりか分からないので終わってしばらくしてから、

パラ・・・・・・パラ・・・・・・パラパラ・・・・・・パラパラパラパラ・・・・・・

と五月雨式に拍手がおこるのがおかしかったです(苦笑)。

Posted by: サンタパパ | September 26, 2004 at 22:41

こんばんは、はじめまして!
Percussionやってるものとして、この記事にあまりに共感といいますか感銘受けましたので、トラックバックしました。
その上ここのlist upしました!
これからもここのサイトで勉強させてください!

Posted by: タスク | September 27, 2004 at 19:50

タスクさま、はじめまして。
トラックバックしていただき、どうもありがとうございます。
私もまだまだ全然ダメ男クンなんで、少しずつ自分の演奏を改善しながら「いい音楽」に近づいて、自分とお客さんがもっと楽しめるようになればなあと思いながらやってます。最初が絶望的なまでに下手な分、まだまだやるだけ上達が見えるといった感じです(笑)。
これからも、よろしくおねがいいたします。
右のリンクにある、山元洋介さまの「リズムワークショップ 」は日々参考になることが書かれているので、ぜひお訪ねください。きっとためになると思いますよ。

Posted by: サンタパパ | September 27, 2004 at 23:34

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/53033/1500869

Listed below are links to weblogs that reference 音のないプレイ:

» 音のないプレイ ["タスク"(+9Sound) 個人のページ]
「だがっき」と「おと」の庵 何気にまわって見たら行き着いたBlog。 いや~激し [Read More]

Tracked on September 27, 2004 at 19:22

» 音のないプレイ [bassman's blog]
大筋では同感。では各論反対かというとそうでもない。 ちゃんと「音を出す」ことを真摯に考えていったら、「音が出ていない」ことに行き着く、と思う(弱気)。何ゆえ「... [Read More]

Tracked on September 28, 2004 at 21:20

« 寝耳に雪 | Main | 古田応援歌プロジェクト »