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October 08, 2004

『音作り半世紀』

『音作り半世紀 ラジオ・テレビの音響効果』(春秋社)という本がある。NHKの大河ドラマなどの音響効果を担当した大和定次の著書だ。350ページ近いこの本には、大和定次の半生に渡る仕事の概要と音のヒントが書かれている。

本のほとんどは大和氏がこれまでにやってきた仕事の履歴書みたいなもので、主なテレビやラジオ番組へのかかわりが書かれている。さすがに長いキャリアだけに、放送の効果音の変遷なども感じられて面白い。また、大河ドラマなどの大きな仕事だと見たこともある作品もあって興味深かった。「悪だくみ」などの心象表現の効果音を、ライトモチーフのように扱ってドラマの中に定着させるといった手法はなかなかに素晴らしいと思う。

またその中で意外だったのは、欧米人は虫の鳴き声を単なる雑音としか認識していないということだった。音に対する考え方は環境が大きく左右する部分もあるからなのだろうが、普段はそういうことを思ったこともなかったので新鮮だった。

各章末に、いろんな効果音の作成のヒントが書かれている。「身体で音を作る」「動物の声をつくる」、「自然の音を作る」、「道具を使って音を作る」などのテーマ別にまとめられているので、いざ効果音を作ろうという時には非常に便利な構成になっている。中には特殊な道具を使う必要があるなど、必ずしも読んだかといってすぐに作れるものばかりではないのだが、ヒント集として考えれば大きく拡がる要素をもっている。

残念ながら現在は絶版で入手が難しいのがとても残念だ。効果音の本はそんなに売れるものではないから,仕方ないとはいえ悲しいことではある。「今、女子高生の間では効果音がブーム!」みたいになってくれればいいのにねえ。





音作り半世紀―ラジオ・テレビの音響効果
音作り半世紀―ラジオ・テレビの音響効果

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Comments

サンタババさん、こんにちは。なんだか映画「ラヂオの時間」を思い出しました。
以前、演劇に関わっていた私は効果音で苦労しました。
今では、効果音のCDがいろいろ出ていて、それらを上手に
利用すればいいのですが、ちょうどいいものが見つからなかったり、高かったりで、結局自前で音を作って録音しました。

Posted by: nokogirisou | October 09, 2004 at 02:43

>nokogirisouさま

どうもこちらに来ていただきましてありがとうございます。
演劇にかかわられていたことがあるのですね。お仲間だ^^。
私もそこからシンセサイザーに関わってキーボードを弾くようになり、バンドを始めてパーカションをやるようになりました。

『ラヂオの時間』については以下のようなエントリーもあります。
http://santapapa.cocolog-nifty.com/blog/2004/09/post.html
http://santapapa.exblog.jp/246615

今度ともよろしくお願いいたします。

Posted by: サンタパパ | October 09, 2004 at 10:26

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