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November 02, 2004

ウィンター・ワンダーランド Winter Wonderland

「ウィンター・ワンダーランド」はフェリックス・バーナードが作曲した、クリスマス・シーズンによくかかる曲。ディック・スミスの英詞が元だが日本語での歌詞もついている。雪が降った景色のワクワク感を表した曲だ。SOCKSの「HAPPYDAY」も、イントロとエンディングは「ウィンター・ワンダーランド」がモチーフになっている。

もっとも雪国の人にとっては、雪の恐ろしさを充分に知っているだけにワクワク感だけですまないものなのだそうだ。そして雪があまり降らない地域にとっても、いきなり大雪に降られたりすると慣れていないものだから、交通はマヒするは、すべって転んで怪我をする人はいるは、てんやわんやの状態になる。

長崎にいた頃に友人から聞いた話。長崎市は3方を山に囲まれて坂が多く、また年間に雪が降る回数もさほど多くない地域である。だから大雪にはあまり慣れてなく、備えもあまり考えていない。ある冬、大雪が降った日に坂を登ろうとして上にたどり着こうとした時に足を滑らせたからさあ大変。ツルッと滑って落ちかけたので、慌てて両手をついたらよつんばいになったまま坂の下まで一直線。立ち上がったら周りに人がいて、ちょっぴりバツが悪いので何事も無かったように口笛を吹きながら逆方向に歩いていったそうな。摩擦と重力という自然の法則の前には、人は無力だという一例でもある。

ということで、昨日のエントリーの続き。

随分と昔のことなので日時は忘れてしまったが1988年頃の冬のことだっただろうか。昔からの友人に誘われて新宿の喫茶店でライブをするという企画があった。まだキーボードを弾いていた頃だ。喫茶店自体には設備が無いので、メンバーのツテで、学校の部室からアンプとマイク類を借りて運ぶことに。昼過ぎに市ヶ谷に着いた頃は寒い中、ちょっと強めの雨の状態。

「かったるいなあ」

と思いながら部室を開けてもらって器材を運び出してると、なんと雨がだんだん雪に変化していく。空を見上げると、とっても幻想的な雰囲気で犬よろしく駆け回って喜んでいた・・・・・・のはその時まで。皆で器材を持って市ヶ谷駅に着いた時は既にどんどん雪が積もってきてる状態。

「寒いよ~!」

と言いながら電車に乗ったまではよかったが、なんと3駅走って千駄ヶ谷駅で、雪のために総武線がストップ。

「山手線は動いていますので次の代々木駅まで行けば新宿まで行けます」

と言う駅員さんの言葉を頼りに歩いた。ええ、歩きましたよ。器材を持ってドカ雪の降り注ぐ中を代々木駅まで。やっとのことでたどり着いた我々を待っていたのは(もう予想はついているでしょうが)、

「山手線は大雪のために運行中止です」
「・・・・・・」

新宿駅は代々木駅から1駅。非常事態にタクシーをつかまえることもままならず、半ばヤケクソで気合を入れ直して非情な雪の中を歩いた。ええ、歩きましたとも。「寝たら死ぬぞ」とか「ここ(東京のど真ん中)で遭難したら末代までの恥だ」とか言い合いながら、「夏の思い出」「夏は来ぬ」を歌いながら歩いていたので、幻覚こそ見なかったが精神も少し蝕まれてきていたのかもしれない(苦笑)。ようやく新宿の地下街に入って暖かくなった時は、暖房と言う文明の利器を作った人類の叡智に最大限の賛辞を与えたくなったほどだ。

ちなみにライブ自体はひと桁とはいえ、お客様に来ていただいて最後まで演奏した。帰りは雪もやんで電車が動いていたことに感謝だ。でないと、むさい連中(お互い様だが)と丸一日一緒にいて翌朝を迎えるところだった。

そしてもうひとつ。1998年1月15日に東京に大雪が降ったことがあった。夜には積雪が20cmで翌日ライブ予定のバンドのゲネプロがあったが、交通手段がマヒしたために中止。スタジオ側は気の毒に思って全額代金を帰してくれた。

翌16日は見事な晴天。会場は渋谷クアトロ(またクアトロだ。ここは鬼門なのか?(苦笑))で14:00入りなのだが、キーボード・プレイヤーと2人で車にパーカッションとキーボードを積んで、安全を見て根津を10:00に出た。途中まではアイスバーンに気をつけながらもすいすいと順調に進む。ところが・・・・・・、ところがだ。高速道路が通行止めになったために、すべての車が国道246号に入って青山あたりから一寸ずりはおろかまったく動かない状態。にっちもさっちもいかない状態に陥った。時間はどんどん過ぎていく。車はまったく進まない。だんだん気は焦っていく。

当時は携帯電話を持っていなかったので、歩道の公衆電話に走っていきながらクアトロで待機しているメンバーに状況を報告。人海戦術で皆で楽器を歩いて運ぶと言う案も出たが、肝心の車を乗り捨てる訳にもいかず却下。そして結局現地についたのが15:30。約2kmを4時間かけて走破した計算だ(時速500m)。とりあえず、順番を変えてもらったりして、サウンド・チェックの後半に間に合ったのは不幸中の幸い。雪の恐ろしさをまざまざと見せつけられた思いだ。翌日になってどっと疲れが出たのは言うまでも無い。

ちなみに大雪に遭った2回共、大学時代から仲のよいドラマーと一緒の出来事だ。今の所、どちらが「雨男」なのかは判明していない。と言うよりは、この場合は「雨男」というよりは「雪男」?


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Comments

トラックバックありがとうです。たぶん、同じ日です。私がぺちゃんこになり損ねたのと。山手線が止まって。ああ、なんだかパパさんと、同じ東京の雪の下にいたんだって思うと不思議。

Posted by: おりがみ | February 03, 2005 at 17:52

>おりがみさま
こちらこそ、すみません。後でご訪問して書き込もうと思っていたのですが、時間が無かったもんで。
同じ大雪の日でしたか!?あれは難儀しました(^^;。てか、このblogでは失敗談が多いんですけどね(笑)。
でもぺちゃんこにならなくて本当によかったですよ。なり損ねたなんて書かないでください(^^;;;。
夜歩いていると、灯が点っている数だけ家庭があってそれぞれがそれぞれの想いを抱いて生きているのだなあと思うことがあります。どこかでだれかがなにかをして生きていると思うと、うれしくなったりしませんか?

Posted by: サンタパパ | February 03, 2005 at 23:38

うれしくなったりしますともー。最後の4行がぐっときました。余韻にひたって丸2日すごせました。ありがとうございます。

Posted by: おりがみ | February 05, 2005 at 22:10

>おりがみさま
日頃おりがみなさまのblogで癒されている私からすれば、ありがたきお言葉、誠に恐縮の至りです。こちらこそ、いつもありがとうございます。

Posted by: サンタパパ | February 07, 2005 at 00:13

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