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November 24, 2004

十八時の音楽浴

昨日のエントリー銀壁亭のTandoさまがつけてくれたコメントによると、埼玉医科大学短期大学の和合治久教授が選曲したCD選集もあるらしい。

最新・健康モーツァルト音楽療法

突っ込んで調べてみたら上記のようにユニバーサルから出ていて、こちらは演奏者の素性もしっかりしている。しかも用途に応じて3種類も。インフォームド・コンセントが一般的な現代において、用途と選曲にそれなりの理由があるのだろうが、ライナーノートを見た訳ではないのでそこまで言及しているかどうかは不明だ。ただ、非常に疑問に思うのは、先の付録CDと選曲が全然重なっていないのは何故なのであろう?レコード会社の事情か、趣味なのか、それとも本当はモーツァルトだったら何でもいいのか気になるところだ。

また以前、「発掘!あるある大事典2」で「リズム感で身体の弱点がわかる」という特集があったのを紹介したが、その公式サイトで最後にコメントを求められていたのが、和合治久教授だった。

まあモーツァルトが使われることについては「ブランド力」が大きいし、なにかにつけ偶然耳にする機会も多いだろうから「知ってる曲」として頭に残っている可能性は高い。それに伴うプラシーボ効果もあると考えれば納得がいかないでもない。ただ音楽と言うのは人によっての感じ方の差異が大きいものであるから、ゆっくりと静かな音楽を聴くと逆にいらいらする人もいることは間違いない。また劇的な効き方を期待できるようでもなさそうなので、乱暴な言い方をすると漢方薬よりももっとゆるやかな療法であるのではないだろうか?

実際USAあたりではミュージック・セラピーの研究はそれなりにされていて、公認音楽療法士の認定などもされているらしい。この先実効力のある研究成果が望まれる分野であろう。

参考:Mun_S氏の「心理学と福祉」より
   「音楽療法入門 No.1 ~音楽療法の定義と歴史~」
   「音楽療法入門 No.2 ~音楽の作用・機能~」

ちなみに、パーカッションのメーカーで有名なREMOもセラピー・パーカッションなるものを発売している。14インチのフロア・タムと4サイズのパドルドラムの2種類をライン・アップとして挙げている。「アイデア次第でレモオリジナルシリーズやキッズパーカッションもセラピー用として適しています」という一文が100円ショップの商品の謳い文句の様で微笑みを誘う(笑)。

なお、タイトルは日本SFの祖、海野十三の小説「十八時の音楽浴」より。


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Comments

昨日に引き続き、興味深く拝読致しました。

手持ちの音源から同じ選曲のCDを仮想してみましたが、楽曲の形態が頻繁に変わるのは、ちょっとしんどいように感じました。
また、演奏者によっても、印象は相当に変化しますし…。
本来は相対価値である筈の、「音楽の好悪」を越えて作用する効能が、モーツァルトに限って顕著だと云う事なのでしょうか…?

>漢方薬よりももっとゆるやかな療法

とのご指摘、まさしく仰る通りだと感じます。

調べているうちに、こんな書籍も見付けました。

こころとからだのモーツァルトセラピー―癒しと気づき…音の処方箋

音楽療法の中にあっても、やはりモーツァルトは別格的な位置付けにあるようですね。

Posted by: Tando | November 25, 2004 at 00:55

>Tandoさま
いち早くシミュレーション盤を考えるとはさすがですね。頭の中でちょっと考えても、なんかちょっと適当な気がしました。
いろいろと探す過程で、「絶対モーツァルト法―高周波音が脳を活性化する」というものがあった反面、米タイムズ誌の「幼児へのモーツァルト効果は時間の無駄 」(http://www.milkjapan.com/1999en12.html)という記事もありました。

Posted by: サンタパパ | November 25, 2004 at 07:22

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