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December 02, 2004

『アントニオ・カルロス・ジョビン―ボサノヴァを創った男』

昨日はジョアン・ジルベルトを中心にボサ・ノバの歴史を描いた本を紹介したが、今回はボサ・ノバにおけるもう一人の重要事物、アントニオ・カルロス・ジョビンの伝記である『アントニオ・カルロス・ジョビン―ボサノヴァを創った男』(青土社)について触れてみたい。

これは実の妹であるエレーナ・ジョビンが書いた伝記で、『ボサノヴァの歴史』同様460ページの大作。 国安真奈の訳で巻末にはディスコグラフィもついていて写真も満載だ。

1927年1月25日に生まれる前の話から、1994年12月8日に亡くなるまでのジョビンの一生と肉親から見たその人物像に迫っていて、大変面白い本である。音楽を始めてからのことやボサ・ノバの誕生やそれにまつわるエピソード、USAでの成功や環境問題への関心など、内容は多岐に渡りかつ事細かに書かれている。

思わぬ拾い物といえるのが、山下洋輔によるあとがきでかなりの力作だ。ジャズ・ピアニストである山下洋輔が初めてジョビンと会った時の言葉から、「ジャズ」がいかにジョビンに対して無神経な態度をとってきたかを歴史を辿りながら読み解いている。このあとがきは山下洋輔の著書「ピアニストを笑うな!」にも収録されていて、そちらで読まれた方もおられるだろう。大変熱のこもった評論であると思う。

ジョビンが亡くなった頃ちょうどトゥーツ・シールマンスが来日していたので見に行って、ジョビンの曲を演奏していたのを思い出す。多くの人に愛されたジョビンの曲はこれからもずっと生き続けていくように思う。


アントニオ・カルロス・ジョビン―ボサノヴァを創った男
アントニオ・カルロス・ジョビン―ボサノヴァを創った男


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Comments

昔、まだ髪の長い頃のマイケル・フランクス
が歌った"アントニオの歌"が好きなのですが、
ジョビンに捧げたらしい曲ということで
"イパネマ~"と連想して思い出す曲です。
ギターを持つとサワリを弾きたくなります。

Posted by: naoki669 | January 21, 2005 at 22:38

>naoki669さま
いらっしゃってくださり、どうもありがとうございます。
「アントニオの歌」は名曲ですね。ジョビンのことを讃えて歌った歌詞ですね。

Posted by: サンタパパ | January 22, 2005 at 17:21

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