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February 11, 2005

『メリー・ポピンズ』 Mary Poppins

ミュージカル『メリー・ポピンズ』がディズニーによって映画化されて40年だそうで、今年の初めにはスペシャル・エディションのDVDが発売された。

言わずと知れた名曲をたくさん生んだミュージカルのひとつで、「チム・チム・チェリー」、「2ペンスを鳩に」、「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」、「お砂糖ひとさじで」などの曲を知っておられる方も多いだろう。ジュリー・アンドリュースの主演で、実写とアニメーションと組み合わせたカラフルな映像も楽しい作品だった。

この映画の舞台裏についてディズニーの数多くの映画音楽を手がけているシャーマン兄弟のうちの一人、リチャード・シャーマンが解説を入れた映像特典がついていてこれがなかなか面白い。「音楽と素敵な思い出」という、現在のジュリー・アンドリュース、ディック・ヴァン・ダイクがリチャード・シャーマンのピアノを囲んで談笑しながら当時を語って歌うといったものと、「音楽の旅」というリチャード・シャーマンによる未公開映像や舞台裏の映像とエピソードを解説したものが収められている。

映画のために32曲を作ってその中でボツ曲やシーンごとなくなったものもあり、使われたのは14曲。残りの何曲かは後に『ベッドかざりとほうき』など他の映画で使ったことも述べられている。実際、同じ場面でも音楽を変えたりしたテイクが存在していて、今も残っているところがうれしい。なかなかに印象が違ってきて、取捨選択の上に映画が作られていることが判る。

「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」でのバーリーズの演奏はマルチ・トラックで録音されたそうだが、アニメーションに出てくるそのままの衣装で録音に臨んでいるところが非常に面白い。フィドルとバンジョーにタンバリン、スプーンや太鼓などで実に楽しそうに演奏する姿が微笑ましい。曲のタイトルは実は「バーリー・ソング」と呼ばれていたそうだが、ウォルト・ディズニーの提案で「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」になったそうだ。この場面はアニメーションとの合成もあり、映像も音楽も非常に緻密な手作りとなっている。

またカズーが多用されているが、実はリチャード・シャーマン自身が吹いているそうだし、「お砂糖ひとさじで」の鳥の声は口笛のプロに頼んだところ個性がないのでジュリー・アンドリュース自身の口笛に差し替えたのだそうだ。

なかなか見る機会のない映画音楽の舞台裏、しかも40年も前のものを垣間見ることが出来て、なかなか貴重な資料でもあると思う。


メリーポピンズ スペシャル・エディション
メリーポピンズ スペシャル・エディション

メリー・ポピンズ ― オリジナル・サウンドトラック (デジタル・リマスター盤)
メリー・ポピンズ ― オリジナル・サウンドトラック (デジタル・リマスター盤)


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子供の頃は、カサを広げて崖から飛んだりとかむちゃをしたものです。カサは飛べるアイテムだと思っていた頃もありました。 [Read More]

Tracked on February 11, 2005 at 23:30

» メリー・ポピンズ [アスカ・スタジアム]
 歌が素晴らしい。ジュリー・アンドリュースが一気に歌い上げる「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」の見事さ。この長ったるしいスペルを逆さでも歌うのには脱帽。ディック・ヴァン・ダイクと歌う「チン・チム・チェリー」にも私は酔いしれた。楽しくなる歌とはこういう歌を言うのだろう。  ダンシングが素晴らしい。屋上での煙突掃除屋さんの群舞が圧巻だ。これほど煙突が大活躍する映画を観た... [Read More]

Tracked on April 17, 2006 at 14:44

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