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November 02, 2005

ムソルグスキー=山下和仁編『組曲 展覧会の絵』

ムソルグスキーのピアノ曲『組曲 展覧会の絵』は、アレンジャーのインスピレーションを著しく刺激する曲らしく、多くの人がそのアレンジを手がけている。あまり演奏されることがない盟友リムスキー=コルサコフによるものや、最も有名なラベルによる管弦楽用の編曲などを始めとして、吹奏楽用にも複数の編曲が存在する。また、冨田勲によるシンセサイザー・アレンジのものや、エマーソン・レイク&パーマーのプリグレッシブ・ロック版については、モーグ博士の追悼特集の際に延ばさせていただいた。

先日、吉松隆『ギター協奏曲 天馬効果』のエントリーでも触れた山下和仁の手によるギター版『組曲 展覧会の絵』は彼が20歳の1981年(長崎大学の工学部に入学後、転部)、自身の編曲によって完成されている。1977年に高校生ながら世界三主要ギター・コンクールすべてに史上最年少でグランプリを取ってから4年後のことである。ギター1本で演奏の可能性を追求しながら書かれたであろうこの編曲は、ギターについて門外漢である私にはその難しさが実感として判らないが、ギター弾きの友人によれば相当なものらしい。実際山下和仁の長崎は長崎市民会館での初公演のライブを生で見る機会に恵まれたが、「なんかすごいことをやっている」という感じはひしひしと伝わってきた。曲自体は昔から好きだったので、さすがに「キエフの大門」はギター1本の音圧では限界があるとは感じたが、いい演奏だと思わず大きな拍手を送った演奏と編曲だった。今でも私は冒頭に書いた『組曲 展覧会の絵』のアレンジ版のひとつにこのギター版も加えて考えているぐらい好きだ。

ちなみに、その後も山下和仁の自己編曲と演奏は多岐に渡り、今では『組曲 展覧会の絵』とカップリングでCDになっているストラビンスキーの『火の鳥』(「カスチェイ王の魔の踊り」にはドキモを抜かれた)、ドイルザークの交響曲第9番『新世界より』を採り上げたり、2枚組のビートルズ曲集を作ったりしている。これらもなかなか聴き応えのある作品で愛聴している。


展覧会の絵&火の鳥
展覧会の絵&火の鳥


ヘイ・ジュード◎イエスタデイ
ヘイ・ジュード◎イエスタデイ


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